2018年3月23日金曜日

陸上もろもろのはなし #3

うす。



陸上もろもろのはなし#2

モルセリ、先にゆーなよー、もう!



さて。

モロッコの英雄、ヒシャム・エルゲルージ。

ハイライトはいくつかあるんだけどね。

まずはこれから語る。

2004年アテネオリンピック、5000m

1500mじゃありません。

なぜ5000mなのか?

それは、前回も挙げた1500m、5000mの二冠が80年振りの快挙。

ってのもあるんだけど。

あ、ちなみにだけど。

最近、ファラーが5000・10000mの二冠をバンバンやっちゃうから。

難しさが薄れてるけど、これはこれで偉業なんだよね。

さて、話を戻す。

このときの5000mが注目だったのは。

優勝候補とされる3人がスゴくて。

まずはもちろん、ヒシャム・エルゲルージ。

先の1500mは念願の金メダルを獲得。

当時1500mの世界記録保持者である。

※ちなみに今も世界記録保持者である。

2人目はケネニサ・ベケレ。

同じく先の10000mを圧勝で金メダルを獲得。

当時5000m、10000mの世界記録保持者である。

※これまた同じく今も世界記録保持者である。

この世界記録保持者同士の戦い割って入るのが、

3人目のエリウド・キプチョゲ。

そう、現在マラソンで世界最強、無双状態にあるキプチョゲ。

息の長い選手だなー本当に。

まぁ、このとき19歳(20歳になる年)だもんな。

この3人は伏線としてオリンピック前年の03パリ世界陸上。

そうそう、末續選手の伝説の200mが有名のパリ大会。

このとき5000mでキプチョゲが史上最年少の18歳で金メダル。

実績に勝る2人に勝ったのが衝撃だった。

だからエルゲルージ、ベケレにとっては、同じ相手に負けられないし、

お互い二冠が懸かった5000mだ。

キプチョゲにとってはここを獲って一気にスター選手として名乗りたいところ。

だから3人それぞれ絶対に欲しいタイトルだったのだ。

ちなみに、エルゲルージはこのとき30歳目前。

オリンピックは3大会目でベテラン選手だ。

それに対してベケレとキプチョゲは世代交代を告げる最前線にいる選手。

特にベケレは10000mで同郷エチオピアの英雄ハイレに直接土をつけて、

新たな皇帝として名乗り出た時期だった。

世代として見るとそういう構図になっていた。

それでは、レースはどうなったか。

ベケレは5000m、10000mでスパートには圧倒的に自信を持っていたのね。

あ、カッコつけて言うと、キックね。

ただね、やっぱりそこは1500m中距離を主戦場とするエルゲルージが勝る。

だけど、ベケレとしては思惑がどうだったか分からないけど。

結局のところ、そこまで速いペースとは言えないレース展開で、

エルゲルージの脚をそこまで削れなかった。

故にラスト1周勝負になってしまったよね。

やはりスパートに勝るエルゲルージがホームストレートに入ってベケレをさした。

ゴール後、二冠を指す2本の指のポーズが印象的だった。

エルゲルージはこの後休養に入り、大きなレースに出ることなく引退。

もう少し見たかったな、本当に。

ということで、今回はここまで。



では。

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